大学メールが乗っ取られ、学生・卒業生へ詐欺メールが大量送信
2025年10月31日、アメリカ屈指の名門校 ペンシルベニア大学(UPenn) で大規模なハッキング事件が発生しました。
大学関係者のメールアドレスが不正アクセスされ、学生・卒業生・職員などへ詐欺的内容のメールが大量送信される事態となりました。
攻撃者は盗み出したデータを“リークすると脅迫”しており、大学側は緊急対応に追われています。

📩送られたメール内容は「寄付をやめろ」
UPennを名乗り、大学を批判する内容を大量拡散
被害者が受け取った詐欺メールの件名は
「We got hacked(Important)/我々はハッキングされました(重要)」。
本文には、大学を侮辱し批判する以下のような文面が並んでいました。
- 「UPennはエリート主義で偏っている」
- 「寄付者や縁故採用で入学した無能な人を優遇している」
- 「連邦法(FERPA)を破るのが大好き」
- 「あなたの個人データは漏洩するだろう」
- 「寄付をやめてください」
このメッセージは、UPennの教育学大学院(GSE)名義で送信され、
さらに複数の公式メールアドレス・上級職員メールまでもが乗っ取られた形で発信されました。
TechCrunchのシニアライター **アマンダ・シルバーリング氏(UPenn卒業生)**も、
“大学からの偽メール”を自身の個人メールアドレスで3回受信したと報告しています。

🛡大学の公式コメント:「非常に不快で悪質な偽メール」
インシデント対応チームが緊急対応中
UPennの広報担当者ロン・オジオ氏は次のように声明を発表:
「教育学大学院(GSE)から送られたように見える詐欺メールは明らかに偽物です。
非常に不快で人を傷つける内容であり、UPennの価値や行動を全く反映していません。」
大学側はすでにインシデント対応チームを動員し、
被害状況の調査とメールサーバーの復旧作業を進めているとのことです。

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🎯攻撃者の目的は「寄付の妨害」か
政治的要因も背景に?
攻撃者がメールの最後で強調していた「寄付をやめてください」という文言から、
TechCrunchは今回のハッキングの目的は**“大学の寄付収入の妨害”**だと分析しています。
また事件発生の直前、UPennはトランプ政権が推進する
**「高等教育における学術的卓越性のための協定」**への参加を公に拒否していました。
この枠組みは、
- 保守的思想の優先
- 特定の価値観の保護
- 政治的な偏りを生む可能性

などが批判されており、UPennのJ・ラリー・ジェイムソン学長も
「表現の自由や多様性と矛盾する」として拒否を宣言。
このタイミングと事件発生時期が重なったことから、
政治的背景の影響を疑う声も出ています。
なお、この協定にはUPenn以外に6大学も参加を拒否しています。

📝まとめ:名門大学を狙った“政治色の強いサイバー攻撃”の可能性
今回の事件で明らかになったポイント:
- UPenn公式メールアドレスが複数乗っ取られ、詐欺メールが大量送信
- 内容は大学批判と“寄付停止”を促す政治的ニュアンス
- 攻撃者はデータリークをちらつかせ脅迫
- UPennは政治的協定を拒否した直後だった
- 攻撃の動機が政治・寄付妨害・嫌がらせの複合である可能性
名門大学を狙った今回の攻撃は、
教育機関が政治的圧力やサイバー攻撃の標的になるリスクを改めて示す事例となりました。

