ドイツ最高裁が「広告ブロッカーは合法」判決を覆す可能性、Mozillaも警告 ⚖️🖥️

ドイツ最高裁が「広告ブロッカーは合法」判決を覆す可能性、Mozillaも警告 ⚖️🖥️ #news
インターネット上でおなじみの「広告ブロッカー」。快適なブラウジングを実現する一方で、広告収益に依存する出版社やメディアからは長年にわたり「収益を奪う違法行為だ」と訴えられてきました。

インターネット上でおなじみの「広告ブロッカー」。快適なブラウジングを実現する一方で、広告収益に依存する出版社やメディアからは長年にわたり「収益を奪う違法行為だ」と訴えられてきました。

そんな中、ドイツ最高裁判所が 過去の「合法」判決を覆し、再審理を命じた ことで、再び大きな注目を集めています。もし今後の裁判で「広告ブロック=著作権侵害」と判断されれば、世界中のユーザーや開発者に大きな影響を及ぼす可能性があります。

これまでの裁判の流れ ⏳

  • 2015年:ドイツの大手出版社Axel Springerが、広告ブロッカー「AdBlock Plus」を運営するEyeo社を提訴。
  • 2018年:ドイツ連邦最高裁は「広告ブロッカーは合法」と判断。ユーザーが自由にソフトを使う権利を支持。
  • 2022年:ハンブルク地裁も「著作権侵害ではない」と再度合法判決。
  • 2023年:再びAxel Springerが控訴するも敗訴。

しかし――

👉 2025年8月、ドイツ連邦最高裁が過去の判決を覆し、再審理を命じる という事態に発展しました。

争点は「著作権侵害」かどうか 📝

Axel Springerの新たな主張はこうです。

  • ウェブサイトのコード(HTMLやCSS)は「著作物」として保護されるべき
  • AdBlock Plusがコードの読み込みを妨害するのは「改変」や「複製」にあたり、著作権法違反

これに対しEyeo側は、

  • 「広告を読み込まないだけで、コード自体の書き換えは行っていない」

と反論しています。

今回の最高裁判断は「技術的な基礎を十分に調査せずに判決を下した」と下級審を批判し、再審を命じました。

つまりまだ「違法」と決まったわけではありませんが、 今後の裁判次第で広告ブロッカーの立場が大きく変わる可能性 があります。

Mozillaの警告 ⚠️

Firefoxを運営するMozillaは、この判決の行方が 広告ブロッカーだけでなく、すべての拡張機能に影響する可能性 を指摘しています。

Mozillaの上級製品顧問ダニエル・ナザー氏は次のように警告しました。

「ユーザーがウェブページをカスタマイズする拡張機能は数多く存在する。広告ブロッカーだけでなく、ページ翻訳・ダークモード・視覚支援ツールなども制限を受ける恐れがある」

開発者が将来的な訴訟リスクを避けるために 機能を縮小・制限する可能性 があり、その結果として ユーザーの自由な選択が妨げられる懸念 が浮上しています。

今後の影響 🌍

今回の再審理がもたらす可能性は以下の通りです。

  • 広告ブロッカーが著作権法違反と認定されれば、ヨーロッパを中心に利用制限の動きが強まる
  • ウェブ拡張機能全般に「違法リスク」が及び、開発や提供が困難に
  • ユーザーのブラウジング体験に大きな制約が発生

最終的な結論が出るまでには 数年かかる見込み とされていますが、すでに業界全体に緊張感が広がっています。

まとめ 📰

  • ドイツ最高裁が「広告ブロッカーは合法」という過去判決を覆し、再審理へ
  • 争点は「HTMLやCSSをブロックする行為が著作権侵害にあたるか」
  • Mozillaは「広告ブロッカー以外の拡張機能にも悪影響が及ぶ」と警告
  • 最終結論は数年後になる見込みだが、世界的に大きな前例となる可能性あり

👉 「広告ブロックは便利か?それとも違法か?」
今回の裁判は、インターネットの自由とビジネスモデルの境界線をめぐる、歴史的な分岐点になるかもしれません。

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