🔍 本記事のポイント
- 何が起きた?
2025年6月30日、カンタス航空の委託コールセンターがサイバー攻撃を受け、最大600万人分の顧客データが流出。 - 流出した情報
氏名・電話番号・メールアドレス・生年月日・マイレージ番号。
※クレジットカード情報、パスワード、暗証番号は影響なし。 - 犯行グループの可能性
セキュリティ各社は、航空・保険業界を狙う**「Scattered Spider」(別名 0ktapus / UNC3944 など)**との関連を指摘。 - 被害を最小限に抑える対策
パスワード変更や不審メール対策など、ユーザーが今すぐ取るべき行動を解説。

1️⃣ 事件概要:委託先プラットフォームが標的に
カンタス航空(Qantas Airways Limited)は7月1日の公式リリースで、外部コールセンタープラットフォームが侵害を受けたと発表しました。
同プラットフォームには約600万人分の顧客情報が保存されており、「相当量」が不正に取得されたとみられています。
時系列まとめ
- 6月30日(月):サイバー攻撃を検知
- 即日封じ込め・外部専門家と調査開始
- 7月1日(火):顧客向けに公式発表

2️⃣ 流出した個人データの詳細
項目 | 状態 | 影響度 |
---|---|---|
氏名 / メールアドレス / 電話番号 | 流出の可能性大 | 高 |
生年月日 | 同上 | 高 |
マイレージ番号 (Frequent Flyer) | 同上 | 中 |
クレジットカード番号 | 流出なし | 低 |
ログインID/パスワード | 流出なし | 低 |
💡 ポイント
金融情報は含まれていませんが、フィッシング詐欺やなりすましに利用される恐れがあるため注意が必要です。

3️⃣ 犯行グループは“Scattered Spider”?
- Scattered Spider(Scatter Swine/UNC3944/Muddled Libra)は、近年北米・豪州の航空・運輸・保険業界を集中的に攻撃しているハッカー集団。
- 手口:従業員へのソーシャルエンジニアリング、SIMスワップ、MFA爆撃、ヘルプデスク偽装などで認証情報を奪う。
- 直近ではアフラックなど大手保険会社への侵入を認めています。
今回のカンタス航空のケースも攻撃対象と業界が合致しており、専門家は同グループの関与を高確率で示唆しています。
4️⃣ ユーザーが今すぐ取るべき対策 ✅
- パスワード再確認
- マイレージプログラムのパスワードは流出していなくても、他サービスと使い回していないかを要チェック。
- 2段階認証(MFA)を有効化
- カンタス航空アカウントだけでなく、主要メール・銀行アカウントもMFAを設定。
- フィッシング対策
- 「カンタスを装ったメール」「払い戻し受付」などの誘導リンクに要注意。
- 不審なSMSは開かず、公式アプリやWebからログインして確認。
- クレジットカード明細をモニタリング
- カード番号自体は無事でも、個人情報と組み合わせた詐欺が後から発生する事例あり。
- 情報アップデートを確認
- カンタスの公式サイト、オーストラリア・サイバーセキュリティセンター(ACSC)の発表を随時チェック。
5️⃣ カンタス航空の対応と今後の見通し
- 政府機関との連携:国家サイバーセキュリティコーディネーター、ACSC、独立系セキュリティ企業と協力し、被害範囲を精査中。
- 顧客への通知:影響が特定された顧客にメールで個別連絡を開始。
- システム強化:委託プラットフォームのセキュリティ評価見直し、追加的なアクセス制御を導入予定。
🚨 注目ポイント
サードパーティーの脆弱性が大規模流出を招くパターンは増加傾向。今後も委託先セキュリティの実地監査が業界全体の焦点になりそうです。
6️⃣ まとめ:情報漏えいリスクは“外から”も“内から”も
今回の事案は、航空マイレージ+個人連絡先だけでも十分に悪用価値が高いことを改めて示しました。
企業側はゼロトラスト体制の徹底を、ユーザー側は自衛策と早期発見を講じることが必須です。
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