🍳高齢者が毎日卵を食べると寿命が延びる?最新研究が示す意外な事実

🍳高齢者が毎日卵を食べると寿命が延びる?最新研究が示す意外な事実 #news
かつては「卵はコレステロールが多いから健康に悪い」と考えられていた時代もありました。しかし近年の栄養学では、食事から摂取するコレステロールが必ずしも血中コレステロール値に直結するわけではないことが明らかになりつつあります。

かつては「卵はコレステロールが多いから健康に悪い」と考えられていた時代もありました。しかし近年の栄養学では、食事から摂取するコレステロールが必ずしも血中コレステロール値に直結するわけではないことが明らかになりつつあります。

そんな中、オーストラリアの最新研究で「高齢者が卵を定期的に食べることで、心疾患や早期死亡のリスクを下げる可能性がある」という結果が報告され、大きな注目を集めています。

🧬研究の概要:高齢者1万人以上を追跡調査

この研究は、オーストラリア・モナッシュ大学のホリー・ワイルド氏らによって実施されました。彼らは「ASPREE試験(高齢者におけるアスピリンの影響を調べる大規模研究)」およびそのサブ研究に参加した、オーストラリアおよびアメリカ在住の高齢者19,114人の食生活データを活用しました。

調査対象者の年齢は、オーストラリアでは70歳以上、アメリカでは65歳以上。対象者のうち、特定の疾患や条件を除いた8,756人のデータを精査し、「卵の摂取頻度」と「死亡リスク」との関連性を検証しています。

ワイルド氏らが参加者のうち特定の因子を持つ人を除いた8756人をピックアップし、健康状態との関連性を調べたところ、週に1〜6回卵を食べる人は、ほとんど食べない人や全く食べない人に比べて、研究期間中の死亡リスクが最も低かったことがわかりました。具体的には心血管疾患を原因とする死亡が29%、全死亡で17%低いという結果でした。ただし、心血管疾患および全死亡リスクは、「卵を毎日食べている人」と「ほとんど食べない人や全く食べない人」の間に差は認められなかったとのことです。加えて、がん死亡率と卵の摂取量の間に関連は認められませんでした。

📊卵の摂取頻度と死亡リスクの関係とは?

調査では、参加者に対して「過去12カ月間にどれくらいの頻度で卵を食べたか?」という質問がなされ、以下のような選択肢から回答を得ました:

  • 全く食べない/ほとんど食べない
  • 月1~2回
  • 週1~2回
  • 週3~6回
  • 毎日
  • 1日に数回

その結果、週に1〜6回卵を食べる人は、全く食べない人に比べて死亡リスクが低いという明確な傾向が浮かび上がりました。

  • ✅ 心血管疾患による死亡リスク:29%減少
  • ✅ 総死亡率:17%減少

一方で、「毎日卵を食べる人」については、全く食べない人との差が明確には見られず、むしろ週に数回の摂取がもっとも効果的であるとされました。

🍽️卵の摂取と他の健康要因との関係性

研究対象者のうち:

  • 2.6% が毎日卵を食べていた
  • 73.2% が週に1回以上食べていた
  • 24.2% がほとんど/全く食べなかった

興味深いのは、卵をほとんど食べない人の傾向です。彼らは以下のような特徴を持つことが多く、健康リスクが高い層と重なっていたことが判明しました。

  • 年齢が高め
  • 教育歴が短い(12年未満)
  • 身体活動レベルが低い
  • 飲酒習慣なし
  • 食事の質が低い傾向

また、食事の質が「中〜高レベル」にある人を対象にした分析では、卵を週1〜6回食べる人は心疾患リスクがさらに低かったという結果も得られました。

🧠なぜ卵が健康に良いのか?栄養学的視点

卵は、たんぱく質、ビタミンB群、セレン、ルテイン、コリンなど、高齢者の健康維持に必要な栄養素が豊富に含まれた食材です。特に脳や心血管に重要な働きをする「コリン」は、加齢によって不足しやすく、卵から摂取できることは大きな利点といえます。

また、調理方法もさまざまで、焼く・茹でる・蒸すなど手軽に栄養を取り入れやすいのも卵の強みです。


📌毎日食べるのはOK?それとも週数回がベスト?

本研究の結論としては、「卵を毎日食べることが悪いわけではないが、週に1〜6回程度の摂取が最も健康的である可能性が高い」とされています。

オーストラリアの食事ガイドラインでは、「週7個までの卵を推奨」としていますが、今回の研究結果からもその基準はおおむね妥当だと考えられます。

ただし、**毎日食べても問題はないが、プラスの効果が顕著に見られるのは“適度な頻度”**というバランスが重要なポイントです。


🧾まとめ:卵は「適量」で高齢者の健康を支えるスーパーフード

今回の研究は、卵に対する古いイメージを覆し、「高齢者にとって卵はむしろ健康に良い可能性がある」という新たな視点を提供してくれました。

✔ 高齢者は週1〜6回の卵摂取で心臓疾患や死亡リスクが下がる
✔ 毎日食べても悪影響はなく、栄養面での恩恵は大きい
✔ 卵を避けている人の多くは、他の生活習慣リスクも抱えている傾向がある

食事の質を意識しながら、週に数回の卵生活を取り入れることは、長寿と健康を支える一つのカギになるかもしれません。

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