2024年11月、世界中で2200万人以上のユーザーにサービスを提供し、月に2億5000万ユーロ(約400億円)もの収益を上げていた巨大な海賊版ストリーミングネットワークが、国際的な合同捜査によって解体されました。
この大規模な摘発作戦は、イタリア郵便・通信警察が中心となり、ユーロポール(欧州刑事警察機構)、ユーロジャスト(欧州司法機構)、そして複数の国家による法執行機関が連携して遂行されました。

🕵️♂️2年以上にわたる極秘捜査の末に明らかとなった真実
この「TAKEN DOWN(テイクン・ダウン)」作戦は、イタリアのカターニア検察庁の指揮のもと進められたもので、以下のような詳細な捜査が行われました:
- 🌐 SNSを通じた宣伝活動の追跡
- 💻 違法ストリーミング用のサーバーネットワークの解析
- 🎯 サイトの上位管理者やチャネルオペレーターの特定
- 📄 偽造IDや偽名で登録された決済情報・サーバー利用の調査
この海賊版サービスは、DAZN・Amazon Prime Video・Netflix・Disney+・Skyなどの正規プラットフォームが提供するコンテンツを不正に配信していました。

📉正規配信サービスへの甚大な被害
このネットワークがもたらした損害は計り知れません。推定される正規コンテンツ提供者への損失額は、年間およそ100億ユーロ(約1兆6000億円)にのぼります。
価格の高騰やサービスの乱立によって、ユーザーが違法手段に流れる構造が背景にあるとも指摘されています。

🔎「TAKEN DOWN」作戦の成果とは?
2024年11月27日、遂に国際的な一斉捜索が実施されました。
- 🛡️ イタリア国内15の地域で89件の家宅捜索
- 🌍 英国・オランダ・スウェーデン・スイス・ルーマニア・クロアチア・中国でも同時捜査を実施
- 👥 少なくとも11人の容疑者が拘束
- 🧩 2500以上の違法配信チャネルとサーバーを押収
- 💰 仮想通貨165万ユーロ(約2億6400万円)、現金4万ユーロ(約640万円)を押収
この国際的な取り組みは、海賊版配信ネットワークがいかに大規模で精密な組織犯罪の一種であるかを浮き彫りにしました。

💬Sky Italia CEO「誇りに思う」
摘発の発端となった苦情を提出したのはSky Italia。同社のCEOアンドレア・ドゥイリオ氏は、次のようにコメントしています:
「この並外れた作戦に関与できたことを誇りに思います。関係当局に深く感謝します」
📌なぜこれほどの規模まで拡大したのか?
以下のような要因が、こうした海賊サービスの拡大を後押ししたと考えられています:
- 💸 月額課金の累積による“サブスク疲れ”
- 🚫 地域によるコンテンツ制限や視聴障壁
- 🕳️ 正規サービスの検索性・利便性の低さ
- 👥 SNSなどを活用した巧妙なマーケティング戦略
🎯私たちにできること
著作権の保護とコンテンツの持続可能な発展のためには、ユーザー側の理解と協力も欠かせません。以下の点に注意することが重要です。
- ✅ コンテンツは正規サービスで視聴する
- 🔒 不審なリンクや「格安視聴」を謳うサービスには近づかない
- 📢 違法配信を見つけたら適切な窓口に通報する
📌違法配信は犯罪です。
誰もが安心して良質なコンテンツを楽しめる社会のために、正しい選択を心がけましょう。
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