🚶‍♂️歩き方を少し変えるだけで膝関節炎の痛みを軽減できる可能性

🚶‍♂️歩き方を少し変えるだけで膝関節炎の痛みを軽減できる可能性 #news
膝の痛みで悩む人は世界中に多くいます。特に**変形性膝関節症(膝関節炎)は高齢者を中心に非常に一般的で、生活の質を大きく損なう要因です。

膝の痛みで悩む人は世界中に多くいます。特に**変形性膝関節症(膝関節炎)は高齢者を中心に非常に一般的で、生活の質を大きく損なう要因です。そんな中、「歩き方を少し変えるだけで痛みが軽減できる」**という最新の研究結果が報告されました。驚くべきことに、その効果は市販の鎮痛薬と同程度に匹敵するというのです。

👉 研究論文(The Lancet Rheumatology)はこちら
Personalised gait retraining for medial compartment knee osteoarthritis

🦵研究の概要

この研究を主導したのは、ニューヨーク大学ランゴーン医療センター・ユタ大学・スタンフォード大学の研究チームです。

  • 対象:軽度~中等度の膝関節症を持つ68名
  • 方法:トレッドミルで歩行 → 足の角度を微調整して負荷をシミュレーション
  • 調整内容:
    • 足を内側 or 外側へ5度・10度傾けるパターンを検証
  • 目的:膝の内側にかかる最大負荷を減らす最適な歩行パターンを導き出すこと

📉歩き方を変えた結果

被験者を「歩き方を訓練するグループ」と「従来通り歩くグループ」に分け、1年間追跡した結果…

  • 膝への最大負荷
    • 訓練グループ:平均4%軽減
    • 通常グループ:3%以上増加
  • 痛みスコア(10段階評価)
    • 訓練グループ:2.5ポイント減少(市販の鎮痛剤と同等)
    • 通常グループ:1ポイント強の改善にとどまる

さらにMRI検査では、訓練グループで軟骨変性の進行が遅い傾向が見られました。

💡研究者のコメント

共同筆頭著者であるヴァレンティーナ・マッツォーリ氏は、こう語っています。

「今回の結果は、将来的に外科手術を遅らせられる可能性を示唆しています。歩き方を少し変えるだけで、痛みを和らげ、関節のダメージ進行を抑制できるのです」

また、従来の研究では「全員に同じ歩き方をさせる」「追跡が短期間」という限界がありました。しかし今回の研究は、個人に合わせて歩き方を最適化した点が画期的です。

📱身近に応用できる可能性

今回の研究は専門施設で行われましたが、マッツォーリ氏は次のように指摘しています。

  • AI搭載のスマートフォンアプリで歩行負荷を推定可能
  • 特別な機器なしでも導入のハードルは低い
  • 患者にとって「低コストかつ簡便な治療法」になり得る

👉 膝に優しい「自分に合った歩き方」を見つけることが、薬や手術に頼らない新しい選択肢になるかもしれません。

📝まとめ

  • 膝関節炎患者68人を対象とした臨床試験で、歩き方を調整するだけで痛みを軽減できることが確認された
  • 効果は市販の痛み止めと同等
  • MRIでも軟骨変性の進行が抑制される傾向が見られた
  • 今後はAIアプリによる歩行診断などで一般化の可能性も

🔑 結論:「歩き方の角度を少し変えるだけ」で、膝の負担は大幅に軽くなる!
外科手術や薬に頼る前に、自分に合った歩行パターンを探すことが、膝の健康を守る第一歩となりそうです。

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