2025年大阪万博の公式ロゴ「いのちの輝き」。
その名の通り、生命は私たちの目には見えない「輝き」を秘めています。なんと、あらゆる生物は、死ぬ瞬間に**かすかな光（Ultraweak Photon Emission：UPE）**を失うことが明らかになったのです😲。
🔗 詳しい論文はこちら（The Journal of Physical Chemistry Letters）
🔗 Phys.orgによる解説
🔬 UPEとは？
生物の細胞は、生命活動の過程で代謝に伴う副産物として、微弱な光子を放出しています。これが**UPE（超微弱光子放出）**と呼ばれる現象です。
- 🌿 活性酸素の生成→酸化ストレス→電子の励起・移動→光子放出
- 🔬 植物から哺乳類、人間に至るまで観察可能（ただし肉眼では見えない）
🐭 実験：マウスと植物の「光」を追う
カナダ・カルガリー大学の研究チームは、暗室でマウス4匹のUPEを**高度なカメラ（IVIS & 電子増倍型CCD）**で撮影📷。
1️⃣ 生きた状態：かすかな光が確認される
2️⃣ 安楽死後（温度維持）：光が急激に減少
同じく植物（シロイヌナズナやヤドリフカノキ）でも、温度変化や損傷による光子の増減を観察。特に損傷部位では、健康な部分より明るいUPEが放出されていました🌱。
🌌 なぜ死ぬと光が消えるの？
- 生物は細胞のミトコンドリアでエネルギーを作る過程でUPEを放出
- 死後、酸素供給が停止 → 細胞代謝がストップ → 光も消滅
- 植物の場合、切り取られても個々の細胞はしばらく代謝を続けるため、UPEが残る可能性
また、研究チームはシロイヌナズナとヤドリフカノキの葉を用いて、温度や損傷などによってUPEがどのように変化するのかを調べました。以下の画像は、AとBが温度変化に応じた葉のUPEの変化を視覚化したもので、Cが光子の量をグラフにしたものです。温度が高くなるほどUPEが増加している傾向が見て取れます。
また、葉に傷を付けてUPEを観察した実験では、物理的な損傷を受けた箇所でUPEが増加していることがわかりました。研究チームは、「私たちの研究は16時間にわたるイメージング全体で、すべての葉の損傷部分が損傷していない部分と比べ、有意に明るくなったことを示しています」と述べました。
🩺 応用の可能性は？
研究チームは「この現象は医療用途にも応用できる」と期待を寄せています✨。
- 💡 損傷部位の特定：UPEの強さで判断可能
- 💡 健康状態のモニタリング：UPEの観察で酸化ストレスを評価
- 💡 アルツハイマーなど神経疾患研究：進行度のチェックに利用できるかも
🧠 専門家のコメント
- 🧑🔬 ミハル・チフラ博士（チェコ科学アカデミー）：「光が消える理由は、酸素供給が止まり、代謝が停止するためです」
- 🔬 論文著者：「生物の死はただ終わりではなく、光を失う瞬間。生命の神秘をさらに解き明かす手がかりとなるでしょう」
🌈 まとめ
生物の「いのちの輝き」は、普段は目に見えません。しかし、生命が途絶えた瞬間、かすかな光が消えていく…そんな神秘的な現象が、科学の力で解明されつつあります。これからの研究が、医療や生物学の進歩にどのように寄与するのか、期待が高まりますね🌟。
