Cloudflare 2024年インターネットトレンドレポート:注目のデータと洞察

Cloudflare 2024年インターネットトレンドレポート:注目のデータと洞察 #WEB・プログラム・SEO
Cloudflare 2024年インターネットトレンドレポート:注目のデータと洞察

Cloudflare 2024年インターネットトレンドレポート:注目のデータと洞察

Cloudflareが発表した「Cloudflare 2024 Year in Review」では、2024年のインターネットトレンドが詳細にまとめられています。このレポートは、同社の広範なネットワークデータを元に、トラフィックの増減や人気サービスの順位、世界各国のインターネット使用状況などを明らかにしています。特に、日本と世界の比較データや生成AI、モバイルOSのシェアなど、興味深いデータが含まれています。

世界と日本のトラフィック動向

トラフィック増加率

2024年の世界のインターネットトラフィックは前年と比較して17.2%増加しました。特に8月以降、年末にかけて大きく上昇したことが特徴的です。この下半期の増加傾向は2022年および2023年とも共通して見られた現象です。一方、日本では9月初旬にトラフィックがピークに達し、その後はほぼ横ばいの状態が続きました。


最も人気のあるサービスランキング

2024年において、最もトラフィックが多かったサービスは以下の通りです:

世界ランキング

  1. Google
  2. Facebook
  3. Apple

日本ランキング

  1. Google
  2. Apple
  3. X/Twitter

さらに、生成AI分野における人気サービスでは、以下の順位が示されました:

  1. ChatGPT(OpenAI)
  2. character.ai
  3. Codeium

モバイルOSのシェア比較:iOS vs Android

2024年のモバイルOSのトラフィックシェアは以下のようになっています:

世界全体

  • Android:67.4%
  • iOS:32.6%

日本

  • iOS:57.3%
  • Android:42.7%

日本ではiOSが引き続き優勢ですが、世界的にはAndroidが圧倒的なシェアを持っています。


ブラウザシェア:Chromeが依然トップ

全体で最も使用されているブラウザは**Google Chrome(65.8%)**で、他を大きく引き離しています。一方、OS別では次のような特徴があります:

  • Windows:Microsoft Edgeのシェアが17.3%に増加
  • iOS:Safariが81.7%を占め、圧倒的多数

「生成AI」に限定すると、世界で最も人気だったのはOpenAIの「ChatGPT」、ユーザーがキャラクターを独自に作成できるチャットサービス「character.ai」が2位、AIコードアシスタントプラットフォーム「Codeium」が3位でした。その他のサービスについて、1位から3位までを以下にまとめています。

◆Starlinkのトラフィック2万基以上の人工衛星で郊外にもネットワークを提供するサービス「Starlink」のトラフィックは、年間を通じてベースラインから3.3倍に増加しました。特にStarlinkが進出し始めた地域では上がり幅が大きく、東アフリカのマラウイ共和国では38倍、ジョージアでは100倍以上、パラグアイでは900倍以上になったとのこと。

Starlink:急成長する衛星インターネット

2024年、Starlinkのトラフィックは前年比で3.3倍に増加しました。特に、インフラが整備されていない地域での伸びが顕著で、以下の国々で大幅な増加が記録されています:

  • マラウイ共和国:38倍
  • ジョージア:100倍以上
  • パラグアイ:900倍以上

AIボットとウェブクローラーの動向

AIモデルのトレーニングやデータ収集のために使用されるボットやクローラーのトラフィックにも注目が集まっています:

  • Bytespider(ByteDance):年末にかけてトラフィックが減少
  • ClaudeBot(Anthropic):4月以降の活動が顕著で、5~6月にピークを記録

ネットワーク品質と地域別データ

世界最速のネットワーク

  • ダウンロード速度:スペイン(292.6Mbps)
  • アップロード速度:スペイン(192.6Mbps)

日本はアップロード速度で平均120.9Mbpsを記録し、世界トップ10にランクインしました。

モバイル vs デスクトップ

  • 世界全体ではデスクトップのトラフィックが58.7%を占めていますが、日本ではモバイルが47.8%と肉薄しています。

インターネット遮断の実態

災害や政府の指令によるインターネット遮断が記録された地域のデータも公開されています:

  • シリア:年間32回の遮断(うち25回が政府指令)
  • イラク:年間49回の遮断(うち48回が政府指令)

セキュリティとトラフィック軽減

Cloudflareのシステムによって、全世界のトラフィックの**6.5%**が「悪意がある可能性あり」として軽減されました。この中で、DDoS緩和ツールとWAF管理ツールが軽減した割合は3.2%です。

業界別攻撃対象

最も攻撃を受けやすい業界は以下の通りです:

  1. ギャンブル/ゲーム(6.6%)
  2. 金融(6.6%)

Cloudflareは、特定の業界が標的になりやすいとは言い切れないとしながらも、すべての業界が攻撃にさらされるリスクがあることを強調しています。


まとめ

Cloudflareの「2024 Year in Review」は、インターネット全体のトラフィック動向や、地域ごとのユニークな特徴を把握する上で非常に有用なデータを提供しています。特に、AI技術やセキュリティのトレンドを理解することで、今後のインターネット活用や対策に役立つでしょう。

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