補助金“全停止”と「南アフリカ追放」発言で両者の対立が再燃
🔥 何が起きたのか?
2025 年7月1日、ドナルド・トランプ大統領は自身の SNS「Truth Social」で イーロン・マスク氏 へ痛烈なメッセージを投稿しました。
- EV 推進への強硬反対 を改めて宣言
- 「イーロンは史上最大の補助金受益者。補助金が無ければ店を畳み南アフリカへ帰るだろう」
- 政府効率化省(DOGE) による徹底調査を要求
これに対し記者団が「国外追放を検討するのか」と質問すると、トランプ氏は「“DOGE という怪物”をぶつけるかもしれない」と応じ、事実上の調査・排除を示唆しました。

🤖 マスク側のリアクション
同日 X(旧 Twitter)にて、マスク氏は短くコメント。
“So tempting to escalate this. But I will refrain for now.”
(さらなる応酬に出たい衝動に駆られるが、今は控える)
✔️ 過激化は避けつつも挑発に応戦する構えを残しています。

🏛 背景:蜜月から決裂まで
期間 | 関係性 | 主な出来事 |
---|---|---|
2024 年大統領選 | 蜜月 | マスク氏が「100 万ドル寄付企画」など大型支援。勝利演説でトランプ氏が“New Star”と称賛。 |
2025 年5 月 | 政権離脱 | マスク氏が DOGE 政権を離れ「感謝と応援」を表明。 |
2025 年6 月 | 急転直下 | マスク氏がトランプ政策を激しく批判。トランプ氏は「イーロンはおかしくなった」と反撃。 |
2025 年7 月 | 現在 | トランプ氏が補助金打ち切り・国外追放を示唆し対立がピークへ。 |

💰 補助金打ち切りは現実味がある?
- Tesla・SpaceX・Starlink などマスク関連企業は過去 10 年で推定 100 億ドル超 の連邦・州補助金や優遇税制を受給。
- EV 促進策を転換すれば、直接的な補助・税控除・連邦契約の全てに影響。
- 衛星打ち上げ(SpaceX) は NASA・国防総省との大型契約が多く、国家安全保障面での調整が不可避。

🏛 DOGE(米・政府効率化省)とは?
トランプ政権が「無駄な歳出の徹底削減」を掲げ 2025 年に新設した省庁。
- 連邦補助金・税優遇プログラムを横断監査できる強力な権限
- マスク氏は設立時に諮問委員として関与 → 5 月に辞任
- “身内” だった省庁が追及側へ回る、という政治ドラマが展開
📈 市場・世論の反応
現象 | 影響 |
---|---|
Kalshi の予測市場 | 「マスク氏が 2025 年中に新党結成」で YES 価格が一時 40 % へ急騰。 |
Tesla 株価 | 補助金打ち切り懸念+サプライチェーン再編観測で短期的に下落傾向。 |
政治系メディア | “大統領 vs. 技術王” の劇場型対立を連日トップ報道。 |

🤔 今後のチェックポイント
- DOGE が正式調査を開始するか
- 議会・州政府の補助金見直し がどこまで拡大するか
- マスク氏が “新党構想” や国外拠点強化 を本格化させるか
- EV・宇宙産業 への国家戦略がどう転換するか
✍️ まとめ
トランプ大統領の一撃ツイートから始まった今回の衝突は、「国家補助金」と「超富豪テック企業家」 という現代アメリカの構図を鋭く映し出します。
- EV・宇宙開発・インフラ通信など国家的プロジェクトは民間トップランナーと政府支援が不可分。
- その“蜜月”が崩れた時、政治リスクは投資家と産業全体に波及する。
今後の DOGE 調査と補助金政策の行方は、マスク帝国のみならず 米国テック産業の資金循環 を左右する注目トピックとなりそうです。