2025年9月29日、アサヒグループホールディングスが深刻なサイバー攻撃を受けたと発表しました。
攻撃の影響は記事執筆時点でも続いており、国内のビール工場が停止、
主力商品である「アサヒスーパードライ」などの在庫が数日以内に底をつく可能性が報じられています。
👉 公式発表：サイバー攻撃によるシステム障害発生について（アサヒグループ）
👉 Financial Times報道：Japan days away from running out of Asahi Super Dry
💻受注・出荷・コールセンターが全面停止
国内グループ全体に影響拡大中
アサヒグループによると、今回の攻撃によって**「国内グループ各社の受注・出荷システム」および「お客様相談室・コールセンター業務」**が停止。
現時点では個人情報や顧客データの流出は確認されていないものの、生産・物流の根幹が麻痺する異常事態となっています。
影響は日本国内に限定されているとみられますが、出荷再開の見通しは立っていません。
🏭国内のビール工場が操業停止 在庫は「数日で尽きる」見込み
英 Financial Times によると、アサヒグループの国内主要工場はほぼすべて操業を停止しているとのこと。
特に「アサヒスーパードライ」は2〜3日で売り切れる可能性があると複数の小売関係者がコメントしています。
大手コンビニチェーンローソンも、「10月3日以降、一部商品の品切れが発生する可能性がある」と回答。
他の流通関係者も「食品在庫も1週間程度で切れる見込み」としています。
すでに各地の酒店では、アサヒ製品の入荷が途絶えているとの報告もあります。
🚚他社にも波及 共同配送網の影響でキリンやサッポロにも遅延
アサヒ製品の配送が止まったことで、共同配送ネットワークを利用している他のビールメーカーにも影響が広がっています。
特にキリンやサッポロビールの一部商品でも配送の遅延が発生しているとのことです。
飲食店向けの生ビールサーバー（樽）供給も停止しており、
今後は互換性のあるサントリーやサッポロ製の樽ビールに切り替える動きが進む見込みです。
「アサヒのサーバーがダウンしたので、在庫分が切れたらサッポロで代替する」
「キリンの口径は合わないため、接続できない」
といった現場の声もSNSで相次いでいます。
🥤飲料・食品への影響も拡大 発売延期が相次ぐ
今回のシステム障害により、飲料・食品製品の発売スケジュールにも遅れが発生しています。
🍹発売延期となった飲料（2025年10月発売予定）
- 三ツ矢ミックス果実のフルーツソーダ
- ウィルキンソン ドライジンジャエールレモン
- PLUSカルピス ほっと免疫サポート＆疲労感ケア（機能性表示食品）
- カルピスソーダ 夜のひととき 濃紅ぶどう
- ワンダ「はじまりラベル」シリーズ
🍫発売延期となった食品・菓子
- ミンティアブリーズ シャインマスカット
- 1本満足バー プロテインバイタリティ／プロテインストロング
- 毎日のはちみつ習慣 のど飴
これらはすべて製造・出荷システムの障害による影響で、再開時期は未定とされています。
🛒Amazonではまだ入手可能 価格上昇の兆しも
2025年10月3日時点では、Amazon.co.jpなどオンラインストアで「アサヒスーパードライ（350ml×48本）」がまだ購入可能です。
価格は税込10,420円（1本あたり約217円）。
しかし在庫数は減少傾向にあり、価格上昇や転売の加速が懸念されています。
🔒続報：犯行声明を出したのはランサムウェア集団「Qilin」
後日報道によると、**ランサムウェア集団「Qilin（キリン）」**が今回のサイバー攻撃の犯行声明を発表。
攻撃の動機や被害規模については現在も調査中ですが、
日本の食品・飲料業界を狙ったサイバー犯罪の連鎖として警戒が強まっています。
⚠️まとめ：日本の食品インフラを襲うサイバーリスク
アサヒビールの工場停止は、単なる企業被害にとどまらず、生活インフラ全体に波及しています。
食品・飲料メーカーに対するサイバー攻撃は年々増加しており、
今回の事例は「製造・流通ネットワークの脆弱性」を浮き彫りにしました。
今後の復旧見通しと再発防止策に注目が集まります。
📚 参考リンク
