1時間のウォーキングで寿命が6時間延びる?その驚くべき研究結果とは
「健康のためにウォーキングをした方がいい」と言われても、「本当に効果があるの?」と疑問に感じる人もいるでしょう。しかし、オーストラリアのグリフィス大学が主導した研究によると、1時間のウォーキングで寿命が6時間延びる可能性があるとの驚くべき結果が示されています。
研究の背景と目的
これまでの多くの研究から、身体活動の量が少ない人ほど病気になるリスクが高く、死亡率も上昇することが分かっています。しかし、「どれくらい運動すればどれだけ寿命が延びるのか」という具体的なデータは少なかったのです。そこで、研究チームは「身体活動と平均余命の関係」に焦点を当てました。
研究の方法
- アメリカの「全国健康栄養調査(NHANES)」のデータを活用
- 40歳以上の被験者データ(2003年~2006年)を分析
- 身体活動データはウェアラブルトラッカーで記録
- 死亡率のデータを生命表モデルに基づき分析
驚くべき研究結果
以下は主な発見です:
- 身体活動が少ない人がウォーキングを1時間増やすと、寿命が平均6時間延びる可能性がある
- 身体活動が最も低いグループが最も恩恵を受け、ウォーキング1時間で約6.3時間の寿命延長効果が見られました。
- 身体活動が少ない人が「最も活動的なグループ」と同じレベルまで身体活動を増やせば、平均余命が最大11年も延びる可能性があるとしています。
- 身体活動が多いグループは死亡リスクが73%低い
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「健康のためにはウォーキングをした方がいい」と理解しているものの、実際のところどれほど効果があるのかはっきりしないのでやる気が起きないという人は多いはず。オーストラリアのグリフィス大学のチームが主導した新たな研究では、「運動不足の人は1時間のウォーキングで平均余命が6時間延びる可能性がある」という驚きの結果が示されました。Physical activity and life expectancy: a life-table analysis | British Journal of Sports Medicinehttps://bjsm.bmj.com/content/early/2024/10/07/bjsports-2024-108125
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なぜウォーキングが寿命を延ばすのか?
ウォーキングは全身運動であり、心肺機能を高めるだけでなく、筋肉や骨の健康を維持する効果もあります。さらに、メンタルヘルスにも良い影響を与えることがわかっています。
専門家のコメント
筆頭著者であるレンネルト・フェールマン教授は以下のようにコメントしています。
「これは不合理な見通しではありません。すでに人口の25%が十分な身体活動を行っています」
また、教授は社会全体で身体活動を促進する環境の重要性にも言及しました。
「歩きやすい道路やサイクリングレーンの整備、便利で手頃な公共交通機関の導入は、人々の健康を改善するだけでなく、医療制度や環境への負担も軽減します」
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特定時点での死亡率を追跡する生命表モデルを適用したところ、「すべての40歳以上のアメリカ人が人口の上位25%と同程度の身体運動をするようになれば、余命が平均5.3年長くなる」という結果が示されました。さらに、身体活動が少ない下位25%の人々が最も活動的な上位25%の人々と同じレベルまで身体活動を増やせば、平均余命が約11年長くなる可能性があると研究チームは主張しています。研究チームは、「ウォーキング1時間あたりの寿命延長効果が最も大きかったのは、活動量が最も低い下位25%に属する人でした。これらの人々は、1時間のウォーキングを追加することで376.3分(約6.3時間)も寿命が長くなる可能性があります」と述べました。また、身体活動が多い上位25%の人々は下位25%と比較して、死亡リスクは73%低いこともわかりました。なお、身体活動が十分多い人はすでに運動によるメリットを得ているため、ウォーキングの時間を長くしてもそれほど大きな違いはない可能性があります。
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なぜ今ウォーキングを始めるべきか?
現代の生活ではデスクワークや座りがちな時間が増え、身体活動の量が減少しています。しかし、1日たった1時間のウォーキングで寿命が延びると聞けば、やってみる価値はありそうです。
日々の生活に少しでもウォーキングを取り入れる工夫をしてみませんか?時間がない場合でも、駅まで少し遠回りする、昼休みに散歩するなど、身近なところから始められます。
まとめ:健康への投資は未来への投資
ウォーキングは特別な器具やジムの契約が必要ない、誰でも簡単に始められる健康法です。今日からでもぜひ「未来の自分」に向けた一歩を踏み出してみましょう。
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