ランニングは、心臓や脳の健康、メンタルの安定、さらには生物学的な老化の抑制まで、多くのメリットがある万能エクササイズです。
しかし、2024年の研究によると、実に約3割(31%)の人が十分な運動量を確保できていないという現実も明らかになりました。
そんな中、「時間がない」人でも効率よく健康効果を高められる方法として注目されているのが──
💡 **インターバル走(スプリント×ジョグ)**です。
📘 出典:How adding sprints to your usual jogs can boost the health benefits of running – The Conversation

⚡ インターバル走とは?──ジョギングにスプリントを“少し混ぜるだけ”
「インターバル走」とは、速いスピードの短距離ダッシュ(スプリント)と、ゆっくり走るジョギングを交互に繰り返すトレーニング法。
この運動は「高強度インターバルトレーニング(HIIT)」の一種としても知られています。
HIITは100年以上の歴史を持つトレーニング法で、
1990年代以降は「20秒全力+10秒休息」を繰り返すタバタ式や、
有酸素と筋トレを組み合わせたクロスフィットの流行で一気に注目を集めました。
💬 ランカスター大学の生理学者クリストファー・ガフニー氏は、
「HIITの本質は“強度の高い運動と休息のバランス”にある」と説明しています。

🕐 初心者でも簡単!おすすめの「10-20-30メソッド」
ジョギングにスプリントを組み込む最も手軽な方法が、近年注目を集めている**「10-20-30メソッド」**です。
🟢 10-20-30メソッドの流れ
1️⃣ 30秒間:ウォーキングまたは軽いジョギング
2️⃣ 20秒間:中程度のスピードでラン
3️⃣ 10秒間:全力スプリント(ダッシュ!)
これを1セットとして繰り返すだけ。
つまり、わずか1分で心拍数が一気に上がり、代謝が活性化します🔥
同様に、スウェーデン発祥の「ファルトレク(Fartlek=スピードプレイ)」も人気のメソッド。
たとえば「電柱から電柱までダッシュ→次の電柱までジョグで回復」といった遊び感覚のランニングです。

❤️🔥 なぜ効果的?──インターバル走がもたらす5つの健康メリット
① 心肺機能を飛躍的に向上
2024年の研究では、スプリントを組み合わせた人は通常のジョギングだけの人よりも心肺能力が大幅に改善。
酸素を取り込む最大能力(VO₂max)が上昇し、心臓病・脳卒中・早死のリスクを低減します。

② 脂肪燃焼&代謝アップ🔥
高強度のスプリントによって体の代謝が活発になり、
運動後もカロリー消費が続く「アフターバーン効果」が期待できます。
体脂肪の減少や筋肉量の維持にも最適です。
③ 血糖値をコントロールし、糖尿病リスクを低下
ガフニー氏によると、インターバル形式のウォーキングやランニングは血糖値調整に強い効果を発揮します。
特に2型糖尿病のリスクを抱える人にとって、インスリン感受性の改善が期待できるとのこと。
④ 悪玉コレステロールと血圧の低下
10-20-30メソッドを取り入れることで、
連続的なランニングよりも「LDLコレステロール(悪玉)」と血圧が下がる効果が報告されています。
結果として、心血管疾患のリスクを軽減します。
⑤ 時間効率が抜群!週3回・18分でOK
ガフニー氏は、「週3回、1回あたりわずか18分のスプリントインターバルランでも健康効果が得られる」と述べています。
忙しい現代人にとって、「短くても効果の高い運動」は理想的な習慣です。
🧭 実践のコツ──無理せず継続するために
インターバル走は、初心者でも次のように工夫すれば安全かつ効果的に始められます👇
✅ ウォームアップを十分に(5〜10分の軽いジョギングやストレッチ)
✅ スプリントは最大心拍数の90%を目安に
✅ 短距離の間はしっかり回復(歩くでもOK)
✅ 最初は週1回からスタートし、徐々に強度を上げる
ガフニー氏は「突然の高負荷トレーニングはケガの原因になる」と警告。
体を慣らしながら少しずつ強度を上げることが、長続きのコツだと述べています。
🧘♀️ まとめ:「少し速く走るだけ」で得られる圧倒的な効果
毎日のジョギングに、ほんの数秒のスプリントを足すだけで、
✔️ 心肺機能の強化
✔️ 脂肪燃焼と代謝アップ
✔️ 糖尿病・心臓病リスクの軽減
✔️ 老化の抑制
──これらすべてが同時に得られます。
🏅 「長く走る」より「賢く走る」時代へ。
たった10秒のダッシュが、あなたの体を変えるかもしれません。

