Valveが開発したLinuxベースのゲーミングOS「SteamOS」は、Windows 11よりもゲームパフォーマンスで優れていることが、大手メディアArs Technicaのベンチマーク測定で明らかになりました。
🌐SteamOS vs Windows 11 「Legion Go S」を使って比較
測定に使用されたのはLenovoが発表したSteamOS採用ハンドヘルドPC「Legion Go S」。Ars Technicaは同じハードウェアにSteamOSとWindows 11を切り替えて同一環境でベンチマーク測定を実施しました。
測定に使われたゲームは「Returnal」や「Doom: The Dark Ages」など。5本の3D高画質タイトル。同じ内蔵ベンチマークツールを用い、2種類の解像度(例: 1280×800, 1920×1200)で比較が行われました。
🔢SteamOSの優勝は小規模から大幅まで
ベンチマークの結果としては、ほぼすべてのゲームでSteamOSのフレームレートはWindows 11よりも優れていました。
特に「Returnal」においてはSteamOSの優位性が顕著で、1920×1200解像度ではSteamOSのみが30fps超。その他の環境はすべて 203c 20fps以下にとどまりました。
また、ASUSの非公式ドライバーをWindowsに組み合わせたパターンではSteamOSに近い成績を見せるものの、「それは『すぐ使える』体験には符合しない」(← Ars評)として、あくまで上線者向けと言及しています。
1920×1200解像度だと以下の通り、ほとんどが20fps以下に抑えられる中、SteamOSで実行した「Returnal」だけ33fpsでした。
また、ASUSのドライバーの方が新しかったためか、いくつかのゲームではASUS×Windows 11の設定でSteamOSに近い値が出ることもありました。ただし、この点についてArs Technicaは「ユーザーが非公式ドライバーをインストールする手間をかけることになるので、箱から出してすぐ使えるという体験には及ばないでしょう」と指摘しています。ソーシャルサイトのHacker Newsでは、「Windows上でSteamゲームを動かすよりも、Linuxで互換レイヤー『Proton』を介して動かす方がパフォーマンスが良好」といったコメントが寄せられました。
☑ 何故SteamOSの方が高速なのか？
- ゲームに特化したLinux設計
- 背景で動作する他プロセスが少ない
- 最小限のメモリーでGPUの効率を最大化
- Protonの成熟
- ゲーム用に開発されたウィンドウズ互換レイヤーが、今や有名タイトルに完全対応
- Windowsは「全払いオペレーティングシステム」
- ゲーム以外のバックグラウンド処理が多すぎる
▶ マイクロソフトは対抗策として「Xbox Experience for Handheld」を準備
この加速化トレンドに対してMicrosoftも手を打ち始めており、近日「Xbox Experience for Handheld」を発表する見通しです。
これは、不要なバックグラウンドタスクを最小限に抑え、ゲームの実行効率を最大化するためのWindows上での新モードです。
【まとめ】
「ハンドヘルドゲーミングにおけるSteamOSの優位性は明確。Windowsに戻る理由がない」
これはゲームをファーストに楽しみたいユーザーにとっては大きな悪報ではなく、実用性を意識した速報です。Steam Deck以外の章末ゲーミングの流れを変える、そんな加速驚が見え始めた一括でした。
