OpenAIが開発したAIチャットサービス「ChatGPT」が、2025年7月現在で**1日に25億件以上の入力(プロンプト)**を処理していることが、米メディアAxiosの報道で明らかになりました。
これは、Googleの年間検索回数(5兆件超)には及ばないものの、それに迫る勢いのインタラクション数であり、AIが検索エンジンに代わる存在になりつつあることを示唆しています。

🧠 ChatGPTのユーザー数は驚異的に増加中
ChatGPTのユーザー数は、以下のように急激な成長を遂げてきました:
- 📆 2023年2月:月間アクティブユーザー数 1億人突破
- 📆 2024年8月:週間アクティブユーザー数 2億人突破
- 📆 2025年2月:週間アクティブユーザー数 4億人超
現在、1日25億件を超えるプロンプトが世界中から送信されており、年間ではなんと9125億件以上になります。
Axiosの報道に対し、OpenAIの広報担当ロブ・フリードランダー氏は「報道された数値は正確です」と認め、公式に事実であることを確認しました。

🌎 アメリカが主要市場、AI利用の民主化が進む
報告によれば、25億件のうち約3億3000万件はアメリカからの利用。これはOpenAIの本拠地である米国が、AIの社会実装においても世界をリードしていることを示しています。
OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は、AIによる経済的利益を特定企業や一部の富裕層だけに集中させるのではなく、**「AIの民主化」**を進める方針を強調しています。
「AIは生産性向上のツールであり、それを多くの人に届けることで初めて、経済的恩恵が平等に広がる」 – OpenAI関係者

💬「ありがとう」もコストになる?AI利用と電力消費のリアル
2025年4月、X(旧Twitter)であるユーザーが「ChatGPTに『お願いします』『ありがとう』と言うことで、どれだけ電力を消費しているのか」と皮肉めいた投稿をしたところ、アルトマンCEOは「数千万ドル分(数十億円)の電力が使われている可能性がある」と軽く応答しました。
これは冗談交じりの発言ではあるものの、AIの利用が莫大な電力コストを伴うことを暗に示しています。

🖼️ GPT-4oで7億枚以上の画像が1週間で生成
2025年3月に実装された「GPT-4o Image Generation」は、ChatGPTに画像生成機能を加えたもの。この機能がリリースからわずか1週間で1億3000万人に利用され、7億枚以上の画像が生成されました。
これは、ChatGPTがテキストだけでなくビジュアルの領域でも急速に存在感を高めていることを意味します。
🧭 OpenAIのAI行動計画とは?
2025年7月22日、サム・アルトマン氏は連邦準備制度理事会(FRB)で行われた主要議会に出席し、AIと雇用の未来について議論を主導。
さらに翌23日には、ワシントンD.C.で開催されるイベント「Winning the AI Race」にて、ドナルド・トランプ大統領が基調講演を行うなど、アメリカのAI政策を巡る大きな節目が連続しています。
OpenAI関係者によれば、今後の戦略は以下のように整理できます:
- ✅ AIを特権ではなく、万人の手に届く道具にする
- ✅ 雇用を奪う存在ではなく、人々の生産性を高める技術と捉える
- ✅ 経済の「パイ」を広げるだけでなく、分配のあり方に焦点を当てる
🔍 ChatGPTは「次世代の検索エンジン」となるか?
現在、Googleは年間5兆回を超える検索リクエストを処理していますが、ChatGPTの9125億件/年という数字は、すでに検索エンジン業界に対する重大な競合プレッシャーを生み出しています。
Google自身もGeminiなどのAIチャット機能を投入していますが、AI主導の情報探索という新たな時代は、まさにChatGPTが中心で展開されつつあります。
📌 まとめ:AIはもはや一部の人のものではない
今回の報道を通じて見えてきたのは、「ChatGPT=一部の技術者だけが使うニッチなツール」という過去の印象が、完全に覆されたということです。
現在では、ビジネス、教育、医療、エンタメなど、あらゆる分野で一般ユーザーが日常的にAIを使う時代へと突入しています。ChatGPTの成長は、単なる技術革新ではなく社会変革そのものなのです。