SNS発!「正義」の名を借りた暴力――過激化する“ペドファイルハンター”の闇

SNS発!「正義」の名を借りた暴力――過激化する“ペドファイルハンター”の闇 #ニュース・社会・コラム
SNS発!「正義」の名を借りた暴力――過激化する“ペドファイルハンター”の闇

🧨 自警団による“性犯罪者狩り”が暴力的エンタメと化している現実

アメリカで今、SNS上を中心に「ペドファイルハンター(Pedophile Hunter)」と呼ばれる自警団的活動が急増し、社会問題となっています。この活動はかつての人気TV番組「To Catch a Predator」に影響を受けたもので、未成年になりすまし性犯罪者を誘き出す手法が基本ですが、近年は暴力的な演出が過激化。命の危険すらある事件も発生しています。

🔍 ペドファイルハンターとは?

もともとは未成年に成りすましてオンラインで性犯罪者と接触し、その証拠を記録・告発するという活動でした。

📺 起源はテレビ番組

  • NBCの「To Catch a Predator」がルーツ
  • 番組では警察と協力し、犯罪者を現場で逮捕

🧑‍💻 現代のハンターはインフルエンサー化

  • YouTubeやFacebookでライブ配信
  • グッズ販売・サブスク限定映像で収益化

🚨 暴走する“正義”──暴力事件の急増

近年は、ペドファイルハンターの活動が暴力に発展するケースが激増。

衝撃の事例:19歳が73歳男性を襲撃

2024年、「realjuujika」という名前のインフルエンサーが、73歳の男性宅に侵入。ライブ配信中にハンマーで殴打し、金品を奪い、クレジットカード番号を配信視聴者に晒すという事件が発生。彼はこの件を含めて20件以上の罪に問われ逮捕されました。

他にも数多くの過激な演出が…

  • 👹 ジョーカーの格好で登場
  • 🐊 ワニを連れて脅迫
  • ⚡ 電気ショックを与える
  • 🪤 ネズミ捕りの上を歩かせる
  • 🖋 腕に「PREDATOR」のタトゥーを入れさせる

SNSのコメント欄では「殺せ」「尿を飲ませろ」などの過激な書き込みが後を絶たず、視聴者の過激化がハンターの暴走に拍車をかけている状況です。

⚖️ 法的な問題:告訴されず、逮捕されない現実

ニューヨーク・タイムズによれば、2023年以降に報告された暴力事件は170件以上。しかし、その多くで被害者が告訴を拒否しているため、司法手続きが進まないまま。

📉 暴力的な22組のグループのうち、起訴されたのはわずか7組

これは「正義」の名を借りた暴力が、法的にグレーゾーンで野放しになっていることを示しています。

🌐 SNSとプラットフォームの責任

主なSNS(YouTube、Facebookなど)はこの種の動画を排除していますが、ペドファイルハンターはより規制が緩いプラットフォームへ移行。

  • 🎥 Kick・Locals・Rumbleが主な活動の場に
  • 🔥 Localsでは「より過激な映像を有料配信中」と宣伝されることも

これらのプラットフォームは**「言論の自由」や「保守系ムーブメント」と結びつき、政治的支持も受けている**ため、規制が追いついていません。

🇯🇵 日本でも同様の動きが…

「私人逮捕系YouTuber」が日本でも話題に。痴漢や詐欺師などを「正義」の名目で突撃・拘束する動画が人気を博していましたが、実際には恐喝・共犯などで逮捕される例が続出しています。

📰 関連ニュース:

  • 「私人逮捕系」YouTuber、覚醒剤持参を教唆した罪で有罪(NHK)
  • エステ店で“美人局”指南か、元YouTuberら逮捕(時事通信)

🧠 正義か暴力か?社会全体で考える時が来た

性犯罪者への嫌悪と、SNSでの承認欲求が掛け合わさることで生まれた“ペドファイルハンター現象”。

しかしその実態は、公共の秩序を乱し、暴力をエンタメ化する新たな脅威です。今こそ、個人の“正義”が社会に及ぼす影響について深く考える必要があります。

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