2025年5月30日、AI検索エンジン「Perplexity」が、より高度なコンテンツ生成を可能にする新機能「Perplexity Labs（パープレキシティ・ラボ）」を正式発表しました。これは、従来の検索AIの枠を超えた新たな一歩であり、レポートやスプレッドシート、ダッシュボード、さらには簡易的なアプリ開発までを、プロンプト入力だけで実現できる画期的なツールです。
🔧Perplexity Labsとは？
Perplexity Labsは、同社の有料プラン「Perplexity Pro」ユーザー向けに提供される拡張機能で、プロンプトひとつで複雑なタスクを自動化できるのが最大の特長です。たとえば、以下のような成果物を数分で生成可能です：
- ビジネスレポート・調査資料
- 財務スプレッドシート
- データに基づくインタラクティブなダッシュボード
- 教育向けや業務効率化のシンプルなWebアプリ
これにより、これまで複数のツールや人材を必要としたプロジェクトが、1人のユーザーでも完結できるようになります。
🧩「Perplexity」と「Labs」の違いとは？
Perplexityの通常機能（検索型AI）は、質問に対する迅速かつ包括的な回答を得るためのツールで、回答にかかる時間は3〜4分程度です。一方、Perplexity Labsは10分以上をかけて深掘りし、より複雑な成果物を構築します。コードの生成や画像の作成、構造化データの整形なども自動で行われ、まさに「あなた専属のAI開発チーム」と言える存在です。
🧪どんなコンテンツが作れるの？
実際にユーザーが作成したプロジェクト例も紹介されています。
✅ NLPを活用した教育バイアスの分析アプリ
ユーザーの@cneuralnetworkさんは、「教育にどれだけ偏見があるのか？」というテーマを一つのプロンプトで入力しただけで、混同行列を含む高度なNLP分析アプリを自動生成。視覚的なEDA（探索的データ分析）も含まれており、専門性の高い分析が短時間で完成しました。
✅ 世界経済インジケーターダッシュボード
@hamptonismさんは「世界の経済指標をモニターし、ポートフォリオに与える影響を可視化するダッシュボードを作成して」と依頼。その結果、世界市場の動向を一目で把握できるダッシュボードが自動生成されました。
ワークフロー中に作成されたすべてのファイル(生成されたチャートや画像、CSVファイルやコードファイルなど)は、「アセット」タブに整理されます。そこから必要なものをすべて簡単に閲覧・ダウンロード可能。
さらに、Perplexity Labsではプロジェクトの「アプリ」タブ内で、シンプルでインタラクティブなウェブアプリを直接開発・デプロイできます。これにより、外部開発ツールを必要とせずに、基本的なダッシュボード、スライドショー、ウェブサイトを作成できます。
💼 実務でも活躍するPerplexity Labsの可能性
Perplexity Labsが対応可能な分野は非常に広く、以下のような場面で活用が期待されています：
- ✔ マーケティング施策の立案
- ✔ 財務報告書の作成
- ✔ データビジュアライズによる戦略立案
- ✔ 教育用コンテンツの作成
- ✔ 週次の献立表やToDoリストの自動生成
生成された成果物はすべて「アセット」タブで管理され、CSVファイル・グラフ・コードファイルなどを一括で確認・ダウンロードできます。
🌐 対応環境と利用方法
Perplexity Labsは現在、以下の環境で利用可能です：
- 🖥 ウェブ版
- 📱 iOS / Androidアプリ
Mac版・Windows版にも今後対応予定で、Proユーザーは入力欄のモード切替からLabsにアクセスできます。
📝 まとめ：Perplexity Labsは「AIの次の進化形」
従来の検索AIでは答えられなかった複雑なタスクも、Perplexity Labsなら1つのプロンプトで実現可能。まるで専属のプロジェクトチームが常駐しているかのような感覚で、アイデアを形にするスピードと自由度が大幅に向上します。
今後は、個人クリエイターやビジネスパーソン、教育機関など、幅広い領域でPerplexity Labsが活用されることは間違いありません。特に、時間とコストの削減が重要視される現代において、「自分だけの生成AIツールキット」を持てることは、大きな競争力につながるでしょう。
