製糖業界が科学者を買収し、砂糖の危険性を隠していた事実が明らかに 🧐
「糖分の過剰摂取が心疾患のリスクを高める」というのは、今では広く知られています。しかし、ほんの数十年前までは「脂肪の摂取こそが心疾患の主な原因」とされていました。この誤解を招いたのは、研究上のミスではなく 「砂糖のイメージを守りたい」という製糖業界の圧力 だったことが明らかになっています。💰
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ByWesley Nitsckie「糖分の過剰摂取が心疾患のリスクを上げること」は、現在で広く知られるところとなりましたが、ほんの数十年前までは「脂肪の摂取こそが心疾患のリスクを上げる」と考えられていました。この勘違いを引き起こしたのは「研究上のミス」ではなく、「砂糖に悪いイメージを持ってほしくない」という製糖業界からの圧力だったそうです。Sugar industry bought off scientists, skewed dietary guidelines for decades | Ars Technicahttp://arstechnica.com/science/2016/09/sugar-industry-bought-off-scientists-skewed-dietary-guidelines-for-decades/
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📜 製糖業界による科学者買収の証拠
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者たちが発見した 砂糖研究財団(現在の砂糖協会)のアーカイブ文書 によると、製糖業界は科学者を買収し、砂糖の健康リスクを隠蔽してきたことが判明しました。
🔍 ポイント
- 1950〜60年代に、砂糖と心疾患の関係を示す研究が数多く存在
- しかし、製糖業界はこれらの研究結果を隠し、逆に「脂肪が悪い」という論調を広めるために科学者を買収
- 低脂肪・高糖質の食事が推奨された結果、現代の肥満社会の形成につながった
🚨 事実を隠蔽するための戦略
- ハーバード大学の栄養学教授を買収
- 砂糖研究財団は、ハーバード大学の栄養学科長 フレドリック・ステアー氏 にアプローチ
- 彼の指導のもと、マーク・ヘグステッド氏 と ロバート・マクギャンティ氏 が「プロジェクト226」という研究を開始
- 「脂肪こそが心疾患の原因」とする研究を発表
- ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン に掲載された研究論文では、砂糖の影響を軽視し、飽和脂肪こそが主要な危険因子とする結論を発表
- 報酬として総額6500ドル(現在の価値で約500万円)を支払う
- 買収された科学者たちは、当時の6500ドル(現在の価値で約4万8900ドル)を受け取っていた
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🍬 影響は数十年にわたる
この買収工作の結果、1980年代までは 「砂糖が心疾患を引き起こす」という研究はほとんど注目されなかった ことが分かっています。
📜 1980年に発表された『アメリカ人のための食生活指針』
- 心疾患を防ぐために「脂肪と食事性コレステロールの摂取を控えるべき」と記載
- 砂糖の摂取についての警告はほとんどなし
- これにより、低脂肪・高糖質の食品が大量に流通し、肥満や糖尿病の増加を助長
ニューヨーク大学の栄養学教授 マリオン・ネスル氏 は、「この事実は50年以上も前から指摘されていたが、改めて証拠が示されたことは非常に重要だ」とコメントしています。
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⚠️ 産業資金による研究の危険性
🔬 この事件が示す問題点
- 産業界が資金提供する研究には バイアスがかかる危険性 がある
- 食品業界、製薬業界、タバコ業界 などでも類似の事例が報告されている
- 科学研究は 独立した資金源で行われるべき であり、透明性の確保が求められる
💡 今後の対策
- 研究の資金源を明確にすること
- 業界からの圧力に屈しない 研究体制を確立する
- 一般の消費者も 「この研究は誰が資金提供したのか?」を意識する ことが重要
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今回の発見は、「食の常識」がいかに歪められてきたかを示す大きな事例です。💡 これからも健康的な食生活を選ぶために、情報の背景を見極める意識を持ちましょう!
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